伝染性膿皮症
- 膿痂疹には非水疱性と水疱性の2種類がある
診断
- 非水疱性膿痂疹は丘疹から始まり、その後、周囲に紅斑を伴う小水疱を形成し、さらにその後、表面に黄色の痂皮を形成する特徴がある。
- 水疱性膿痂疹では小水疱が形成され、その後、黄色の漿液を内包する弛緩性水疱が形成される。それが破綻すると茶色の薄い痂皮が形成されるという特徴がある。
治療
治療:
- 外用抗菌薬:
- 治療には外用抗菌薬を使用する。外用抗菌薬としてはフシジン酸(フシジンレオ軟膏)、テトラサイクリン系薬であるテトラサイクリン(アクロマイシン)などが選択となる。MRSAが想起される際や治療難渋例にはムピロシン(バクトロバン)の使用を考慮する。
- 内服薬:
- 外用が難しい例や全身に病変が広がっている場合には内服薬を考慮する。内服薬はセファレキシン(ケフレックス)、クリンダマイシン(ダラシン)、アモキシシリン・クラブラン酸配合(オーグメンチン)が選択肢となる。MRSAを想起する際はST合剤(バクタ)が選択肢となる。
- 治療期間:
- 通常、3~4日後に外来で皮疹の消褪傾向を確認する。経過が良好なら7日程度の抗菌薬使用でよいとする報告がある。
- 隔離:
- 治療開始後24時間は感染性が強いので、登校や出勤を避けさせる。
- 医療従事者は、水疱内容が完全に乾燥するまで基本的に職場復帰を避けたほうがよいと考えられる。